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カテゴリー: | 生活習慣病 |
ジャーナル名: | The New England Journal of Medicine |
年月: | May 2019 |
巻: | Online first |
開始ページ: | Online first |
【背景】
肥満ティーンに肥満外科手術を勧めるべきか。University of ColoradoのIngeら(Teen-LABS Consortium)は、Roux-en-Y胃バイパス術を行なった13〜19歳の青年期男女161名と25-50歳の成人男女396名のコホートを対象として、術後5年の体重変化と合併症発生、また死亡・追加手術等を比較する後向コホート研究を行なった。
【結論】
術後5年でティーンと成人間に体重変化の有意差はなかったが(-26% vs. -29%)、ティーンは成人よりT2D2・高血圧寛解率が高かった(RR:各1.27・1.51)。5年以内死亡率に差はなかったが(1.9% vs. 1.8%)、再手術率はティーンが有意に高かった(19 vs. 10再手術/500人年)。ティーンのほうが成人よりフェリチン低値者が多かった(48% vs. 29%)。
【評価】
アメリカの重症肥満のティーンにはすでに肥満手術が行なわれているが、その有効性を保証する結果となった。慎重論の主な根拠は、「一生ものの手術だから自己決定できるようになるまで待つほうがよい」というもので、これを覆すためにはさらに長期・多数のデータがいる。