|
カテゴリー: | 生活習慣病 |
ジャーナル名: | The Lancet Diabetes & Endocrinology |
年月: | October 2018 |
巻: | 6 |
開始ページ: | 781 |
【背景】
「糖尿病予備群」者の2型糖尿病(T2D)発症予防戦略が様々に試みられている。Providence Little Company of Mary Cardiometabolic CenterのArmatoら(STOP Diabetes)は、747名を対象とする7年間のリアルワールド前向観察比較研究を行った。参加者をOGTT等によりリスク分類し、高リスク者にはメトホルミン・ピオグリタゾン・GLP-1作動薬・生活指導を行い、中等度リスク者にはメトホルミン・ピオグリタゾン・生活指導を行った。薬物治療を拒否した患者には生活指導のみを行った。一次アウトカムは、ADA criteriaに基づくT2D発症である。
【結論】
薬物療法の一次アウトカム効果を認めた。T2D発症の相対リスクは、生活指導のみ患者に比べメトホルミン・ピオグリタゾン治療患者で0.29、メトホルミン・ピオグリタゾン・GLP-1作動薬治療を受けた患者で0.12であった。
【評価】
前糖尿病状態患者への薬物による1次予防介入は論争的だが、ここでの結果は「高リスク者にはトリプルセラピーを」という最もアグレッシブなものである。かなりが脱落した観察研究であり、確認研究が必要となる。