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カテゴリー: | 生活習慣病 |
ジャーナル名: | JAMA Dermatology |
年月: | August 2018 |
巻: | Online first |
開始ページ: | Online first |
【背景】
DPP-4阻害薬による水疱性類天疱瘡(BP)有害事象の報告が目立ってきている。イスラエルRambam Health Care CampusのKridinらは、BPを発症した糖尿病患者82名と同未発症患者328名を対象とする後向ケース・コントロール研究を行った。
【結論】
DPP-4阻害薬によるBP発症リスク増を認めたが(aOR:3.2)、vildagliptin・linagliptinのリスクが特に高く、調整ORsは各10.7・6.7であった。この関連はmetformin使用と関連せず、男性(OR:4.46)・70歳未満(OR:5.59)で強かった。さらに、DPP-4阻害薬服用患者のBPでは粘膜病変が有意に多く、末梢血好酸球数が少なかった。
【評価】
症例報告と有害事象統計とからの関連をケースコントロール研究で確認した。この問題に関する日本からの寄与は大きく、JADERデータは有用であり(http://care.diabetesjournals.org/content/early/2018/07/11/dc18-0210)、また絶対発生率は高いわけではない(0.0859%)とした報告もある(https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1111/jdi.12877)。