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カテゴリー: | 生活習慣病 |
ジャーナル名: | The Lancet |
年月: | December 2017 |
巻: | Online first |
開始ページ: | Online first |
【背景】
「2型糖尿病(T2D)患者の半分は減量だけで治る」と示唆する注目すべき研究が現れた。イギリスUniversity of GlasgowのLeanら(DiRECT)は、同国の49ヶ所のプライマリケア施設による協力の下に、「厳格な体重管理を日常診療で行えばT2Dをコントロールできる」という仮説を検証するRCTを行った(n=306)。介入群では、全糖尿病薬・降圧薬を中止して食事療法に切り替えて厳格な体重管理を行い、対照群はガイドライン遵守治療を行った。一次アウトカムは、12ヶ月時点での15kg以上の減量、およびHbA1c<6.5%である。
【結論】
ITT分析で、減量介入のガイドライン介入に対する優位を確認した。12ヶ月時点での15kg以上の減量達成率は24% vs. 0%、HbA1c<6.5%達成率は46% vs. 4%であった。介入群の86%は15kg以上の減量を維持し得た。QOL改善度でも介入群が優った。重篤有害事象が介入群の4%で発生し、2例は同一患者で(胆道閉鎖と腹痛)介入による可能性がある。有害事象による脱落者はなかった。
【評価】
このRCTは運動に対して中立であり、純粋にダイエットの効果である。肥満外科の効果・安全性を上回るともみられ、T2D治療のパラダイムを変え得る。