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カテゴリー: | 生活習慣病 |
ジャーナル名: | Atherosclerosis |
年月: | October 2017 |
巻: | 265 |
開始ページ: | 312 |
【背景】
トランス脂肪酸(TFA)は、動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)にどの程度直接的な関連をもつのか。日本Kobe UniversityのNagasawaらは、161名のPCI予定患者を対象としてOCT検査を行い、血清TFAレベルと不安定プラーク(TCFA)の関連を検討した(n=161)。
【結論】
観察部位190中に49のTCFAがあった。少なくとも一つTCFAの患者は、TCFAのない患者に比べ、エライジン酸(12.9 vs. 10.3 μmol/L)・中性脂肪・コレステロールレムナント含量が高かった。血中エライジン酸値はTCFAリスクを独立に予測し、lipid indexとの間に正の相関があった。
【評価】
OCTを用いた先駆的研究により、TFAがASCVDの独立の予測因子であるという仮説を生成した。 著者らのグループは、TFAのASCVD促進の分子機構、特にTLRを介してNADPH oxidaseを活性化する現象にフォーカスしている、という。