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カテゴリー: | 生活習慣病 |
ジャーナル名: | The Lancet |
年月: | October 2017 |
巻: | 390 |
開始ページ: | 1664 |
【背景】
エキセナチド(GLP-1受容体アゴニスト)がパーキンソン病(PD)に有効であることを示唆する前臨床データがある。イギリスUniversity College LondonのAthaudaらは、62名の患者を対象としてこの仮説を検証するRCTを行った(対照:placebo)。
【結論】
エキセナチドの一次アウトカム効果を確認した(MDS-UPDRSpart3スコアの改善:+1.0ポイント vs. -2.1ポイント)。二次アウトカムに差はなかった。注射部位反応や消化器症状が両群で生じた。介入群で6例、対照群で2例の重篤有害事象(試験と無関係とみられる)が発生した。
【評価】
「DM薬がPDに効く」ということで広くメディアに取り上げられているが、GLP-1受容体アゴニストはアポトーシス等多様なシグナリングに関与することが明らかになっており(http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1359644616300010)、多彩な効果がありえる。 ここでの結果は高インパクトだが未だ対象集団が小さく、直ちに大規模検証が行われるものとみられる。