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カテゴリー: | 救急医療 |
ジャーナル名: | Annals of Emergency Medicine |
年月: | October 2020 |
巻: | 76 |
開始ページ: | 489 |
【背景】
抗ヒスタミン薬は急性蕁麻疹に一般的に用いられるが、第一世代のジフェンヒドラミンには眠気の副作用が知られている。University of PennsylvaniaのAbellaらは、抗ヒスタミン薬の静注を必要とする救急の急性蕁麻疹患者に、セチリジンまたはジフェンヒドラミンを割り付ける第3相ランダム化非劣性試験を実施した(n=262)。
【結論】
投与後2時間の掻痒スコアの変化は、セチリジン群−1.6、ジフェンヒドラミン群−1.5であり、セチリジンの非劣性が示された。治療施設の滞在時間(1.7時間 vs. 2.1時間)、再受診(5.5% vs. 14.1%)、2時間の鎮静スコア変化(0.1 vs. 0.5)、有害事象発生率(3.9% vs. 13.3%)の各アウトカムもセチリジン群で優った。
【評価】
経口では第二世代抗ヒ薬が広範に採用されているが、非経口レジメンには選択肢が少なかった。このRCTは、第二世代初の注射用セチリジンが、第一世代の安全かつ有効な代替オプションとなりうることを実証した。