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カテゴリー: | 救急医療 |
ジャーナル名: | Critical Care Medicine |
年月: | May 2020 |
巻: | 48 |
開始ページ: | 634 |
【背景】
成人のみならず小児重症患者においても早期リハビリが有効とされているが、PICUにおけるリハビリの実施率は?Johns Hopkins University のKudchadkarらは、全米65病院、82のPICUにおいて2日間の点有病率調査を行い、理学療法・作業療法の実施率と実施への障壁を検証した。
【結論】
1,769人日のうち35%で理学療法・作業療法に基づくリハビリが実施されていた。年長(13〜17歳では3歳未満の2.1倍)、男児(女児では0.76倍)がリハビリに関連する因子であった。ベースラインの機能スコアが高い患児では、72時間以内のリハビリコンサルテーションが少なかった。1,769人日のうち完全に運動が行われなかったのは19%であった。4,700回の運動セッションで安全性に関わる可能性のあるイベントは4%のみで、その多くがバイタルの一時的な変化であった。挿管と尿カテはベッド外リハビリと負に関連し、3歳未満では家族の存在がベッド外リハビリと正に相関した。
【評価】
PICUにあってもリハビリが実施可能な疾患は多く、リハビリの有効性についてもエビデンスが蓄積されつつある。全米のPICUで行われたこの実態調査では、早期リハビリが安全であることが示された一方、早期からのコンサルテーションは必ずしも活発ではなかった。