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カテゴリー: | 救急医療 |
ジャーナル名: | Critical Care Medicine |
年月: | December 2019 |
巻: | 47 |
開始ページ: | 1759 |
【背景】
国際ガイドラインは、抗血小板薬に関連する頭蓋内出血患者にはデスモプレシン(DDAVP)を考慮するとしているが、エビデンスレベルは低い。Upstate University HospitalのFeldmanらは、三次教育医療施設での後向カルテレビューにより、抗血小板薬関連脳出血患者におけるDDAVPの有効性と安全性を比較評価した(N=124)。
【結論】
55名がDDAVPを受けた。24時間以内の血腫増大(3 mL以上)は、DDAVP群で10.9%、非DDAVP群では36.2%であった(オッズ比0.22)。血清ナトリウム濃度の低下、および血栓イベント(7.3% vs. 1.4%)に有意な群間差はなかった。
【評価】
小規模な後向研究であるが、DDAVPの比較優位を初めて示した。さらなる検証が不可欠とはいえ、抗血小板薬関連脳出血では考慮されるべきと思われる。