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カテゴリー: | 救急医療 |
ジャーナル名: | Critical Care Medicine |
年月: | June 2019 |
巻: | 47 |
開始ページ: | 774 |
【背景】
ビタミンCは抗炎症作用・免疫調節作用なども持つが、重症患者では濃度が低下する。スイスGeneva University HospitalsのPutzuらは、重症成人患者においてビタミンCを含むレジメンとプラセボまたは無治療を比較したランダム化比較試験のメタアナリシスを実施した。
【結論】
44件のRCTが含まれ、うち16件がICUセッティング(2,857名)、28件が心臓手術(3,598名)であった。ICU患者でのビタミンC投与は、死亡率(リスク比0.90、非有意)、急性腎障害、入院期間と関連しなかった。心臓手術患者でのビタミンCは、術後の心房細動(0.64)、ICU滞在期間(標準化平均差、−0.28日)、入院期間(−0.30日)の減少と関連した。
【評価】
ICUセッティングでアウトカムに差は見られず、外科系患者でも死亡率への効果は見られなかった。安価で無害な介入であるが、標準的には推奨されない。現在、敗血症性ショック患者でビタミンCを含むMarikプロトコル(http://doi.org/10.1016/j.chest.2016.11.036)を検証する試験が複数進行中である。