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カテゴリー: | 循環器 |
ジャーナル名: | Nature Medicine |
年月: | January 2021 |
巻: | 27 |
開始ページ: | 58 |
【背景】
褐色脂肪組織(BAT)の健康インパクトに関する現在までの研究は、多くラボレベルに留まっている。The Rockefeller UniversityのBecherらは、Memorial Sloan Kettering Cancer CenterでPET検査を行った52,487名の患者データを解析した。
【結論】
BAT保有者(検査者の約10%)は心血管代謝疾患の有病率が低く、BATの存在は、T2D・脂質異常症・冠動脈疾患・脳血管疾患・うっ血性心不全・高血圧の低リスク、および血糖値・TG・HDL値の改善と関連していた。このようなBATの有益効果は、体重過多・肥満者でより顕著であり、BATが肥満の有害影響を軽減する役割を持つ可能性が示唆される。
【評価】
BATに関する最大の臨床疫学調査である。動物レベルおよび小規模臨床レベルでの結果による有益性仮説を更に強化し、BAT指標化治療の概念を生成する。