|
カテゴリー: | 循環器 |
ジャーナル名: | Journal of the American College of Cardiology |
年月: | July 2020 |
巻: | 76 |
開始ページ: | 419 |
【背景】
心室形態とFontan手術後の長期予後の関連は論争的である。University of MichiganのSiらは、Fontan手術を施行した患者1,162名を対象に術後の心移植/Fontan takedown回避生存率、心室・房室弁機能を解析した。
【結論】
10年・20年・25年の心移植/Fontan takedown回避生存率は、各91%・75%・71%であった。形態的右心室は58%にみられ、心移植/Fontan takedown回避生存の独立リスク因子であった(HR:2.4)。右房室弁逆流(AVVR)は心室不全の進展と関連した(OR:4.3)。AVVRと心室不全は、特に右心室において経時的に進展した(AVVR:p<0.0001、心室不全:p<0.0001)。
【評価】
同手術に関する主要論争点に大規模解析によって一定の結論を与えた。筆者らは、AVVRへの早期介入が心室機能低下や長期予後を改善する可能性があるとしているが、特にAVVRが中等度の患者への介入の方法決定は難題である。