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カテゴリー: | 循環器 |
ジャーナル名: | The Journal of the American Medical Association |
年月: | July 2020 |
巻: | 324 |
開始ページ: | 68 |
【背景】
動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)一次予防のためのスタチンは、高齢者でも有益か。アメリカのVA Boston Healthcare SystemのOrkabyらは、326,981名のVHA患者(ASCVDなしでスタチン新規使用)データを後向解析した。一次アウトカムは全死因死亡・心血管因死亡である。
【結論】
平均6.8年のフォローアップで、スタチンの一次アウトカム有効性を認めた(全死因死亡の重み付けIRD/1000人年:−19.5、心血管因死の重み付けIRD/1000人年:−3.1)。ASCVDイベント低減も認めた。傾向スコアオーバーラップ加重後のHRは、全死因死亡で0.75、心血管因死で0.80 、ASCVDイベントで0.92であった。
【評価】
重要な問いに対する最大規模の後向解析であり、スタチンの延命効果を強く示唆した。すでに複数のRCTが進行中である。