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カテゴリー: | 循環器 |
ジャーナル名: | JAMA Network Open |
年月: | April 2020 |
巻: | 3 |
開始ページ: | e203082 |
【背景】
臨床試験結果の多様化解析(multiple analyses)は偽陽性結論のもとだが、どの程度のRCTで行われているのか。Hospital of Cook CountyのKhanらは、Circulation・EHJ・JACC・JAMA・Lancet・NEJMの高インパクト論文511本を検討した。主要アウトカムは、一次エンドポイントに関する多様化調整一次解析を施した論文比率である。
【結論】
58.7%の論文が多様化解析が行われており、多様化に関する調整を明示的に行っていたのはその28.3%のみであった。介入タイプとファンドソースは多様化解析に関連していなかったが、死亡率評価試験か否かは関連した(66.3% vs. 50.4%)。また、試験規模の大小も関連すると見られた(35.6% vs. 21.4%)。
【評価】
部分集団を多様化した比較や、同一アウトカムを多様な時点で比較する等最近よく見られる手法である。著者らは、複合エンドポイントを一次化することは有益であるものの多様化を促進する、とも述べている。トップジャーナルの採択基準の変更で改善されうるが、究極的にはFDAの承認プロセスに関わっている。