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カテゴリー: | 循環器 |
ジャーナル名: | The New England Journal of Medicine |
年月: | April 2020 |
巻: | 382 |
開始ページ: | 1395 |
【背景】
安定狭心症患者への侵襲的治療方針の可否を検討するISCHEMIA試験が、最終に近い結論に達した。同研究のMaron(Stanford University)らによるもので、5,179名の同患者を初期より侵襲的診断・治療(CAG・PCI)を内科的治療に併用する(侵襲)群と、内科的治療が無効だった場合にのみ侵襲的治療を行う(保存)群に割り付けた。一次アウトカムは、心血管因死亡・心筋梗塞・不安定狭心症・心不全・心停止後蘇生である。
【結論】
中央値3.2年の追跡で、2群間に有意差を認めなかった。
【評価】
主流意見を上書きする結果だが、アメリカではなお安定狭心症患者にも侵襲的アプローチをする施設が多いとみられ、この試験の「値札」は$100 millionともいわれていた。CTCA によるCAGの置換が非侵襲アプローチに大きく貢献している。