海外ジャーナルレビュー : 「循環器」

NEJM論文も優越性臨床試験で統計的有意差と臨床的有意差を混同
Meta-analysis of cardiovascular superiority trials published in the NewEnglandJournalofMedicine to elucidate the concept of superiority margin [ 原文(アブストラクト)を読む⇒ ]

カテゴリー:循環器
ジャーナル名:Postgraduate Medical Journal
年月:March 2020
巻:Online first
開始ページ:Online first
【背景】
統計的有意差と臨床的有意差の違いの問題は臨床試験の根本問題である。特に、優越性試験はオーバーパワー化することで臨床的意義の不明な統計的有意差を「有効」結果として提示している可能性がある。インドPostgraduate Institute of Medical Education and ResearchのMalhotraらは、NEJM掲載13の循環器関係優越性臨床試験(n=164,721)論文のメタ解析によって、この問題を検討した。
【結論】
一次有効性エンドポイントは、ほぼすべてMACEであった。プール化HRは0.86であり、差は臨床的有意差平均値である19.6%より小さかった。これら研究の95% CIは非常に広く(0.56〜0.99)、ほとんどの研究で上限は有意差無しラインにかかっていた。絶対リスク低減は1.19〜2.3%と小さく、NTT中央値は3年で63と大きかった。 
【評価】
オーバーパワー化による臨床的「有効性」マージンの曖昧化は伝統的統計手法に基づく優越性試験の根本問題だが、NEJMもこれを見逃し続けていることが示唆される。FDAの承認ポリシーにも関わる重要問題である。
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大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。
(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)
Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)
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