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カテゴリー: | 循環器 |
ジャーナル名: | The New England Journal of Medicine |
年月: | January 2020 |
巻: | 382 |
開始ページ: | 20 |
【背景】
飲酒は心房細動(AF)のリスク因子である。オーストラリアAlfred HospitalのKistlerらは、140名の患者を対象として断酒のAF二次予防効果を検証するRCTを行った。基準飲酒量週10ドリンク以上で発作性/持続性AFを有し、ベースラインで洞調律であった成人患者を断酒群と飲酒継続群に割り付けた。一次エンドポイントは、追跡期間6ヵ月でのAF無再発期間およびAF総負荷の複合である。
【結論】
断酒のAF予防効果を認めた。AF再発のHRは断酒群が0.55、AF総負荷は0.5%(断酒群)vs. 1.2%(飲酒群)であった。
【評価】
観察エビデンスに基づきアルコールは少量でもAFリスクであるとされているが(http://www.onlinejacc.org/content/68/23/2567.abstract)、断酒の効果をRCTにより確認したのは初めてであろう。この試験は12ヵ月追跡の予定だったが、断酒を維持できた人が少なく、6ヵ月追跡結果が報告された。