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カテゴリー: | 循環器 |
ジャーナル名: | The New England Journal of Medicine |
年月: | November 2019 |
巻: | Online first |
開始ページ: | Online first |
【背景】
CANTOSが抗IL-1β抗体canakinumabによる冠イベント低減効果を示すなど、AMI後における抗炎症治療が注目されている。カナダMontreal Heart InstituteのTardifら(COLCOT)は、MI発症後30日以内の患者4,745名を対象として、低用量コルヒチン(0.5mg/日)の心血管イベント低減の有効性・安全性を検証するRCTを行った(対照:プラセボ)。一次エンドポイントは、心血管死・心停止蘇生・MI・脳卒中・PCI入院の複合である。
【結論】
コルヒチンの一次エンドポイント効果を認めた(5.5% vs. 7.1%、HR:0.77)。下痢に群間差はみられなかったが、肺炎がコルヒチン群で多かった(0.3% vs. 0.4%)。
【評価】
同薬の冠疾患有用性は長く示唆されていたが、本格的なRCTエビデンスが出現した。同様なリポジショニング発想でのメトトレキサートのCIRTの失敗とは対蹠的である。脳卒中HRが0.26と小さいことも注目される。実用されれば費用効果は高い。