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カテゴリー: | 循環器 |
ジャーナル名: | JAMA Cardiology |
年月: | February 2019 |
巻: | Online first |
開始ページ: | Online first |
【背景】
中等〜重症心筋虚血の客観証拠はあるが症状は安定狭心症に留まっている患者にPCI・CABGを行うべきか、というのはカージオロジーの根本問題のひとつだが、最終結論に至っているわけではない。ISCHEMIAは、この問題を検証する最大のRCTである。New York UniversityのHochmanらは、5,179名のランダム化参加患者のベースライン特性を報告している。
【結論】
参加意思患者の40%を除外したが、主な理由は、軽症(虚血不十分)および重症(左主幹部狭窄)であった。年齢中央値は64歳、22.6%が女性であった。41.0%がDMを合併、89.7%に狭心症エピソードがあった。負荷イメージング試験での重症虚血患者は44.8%、中等度が41.0%、軽度が8.1%、なしまたは不明が6.0%であった。非イメージング負荷試験後にランダム化された1270名では、各83.0%・8.0%・2.7%・6.3%であった。CCTAを受けた患者では79.0%が多枝病変、左前下行枝病変が86.8%であった。
【評価】
COURAGE・BARI 2Dを越えて最も基本的な問題に決着をつけようとする意欲的な本格多施設研究で、38ヶ国が参加している。準備段階で様々な注文がついたため、JAMA Cardiologyがベースラインデータの論文を掲載する、という異例の扱いとなった。一応の終結は6月末ということで、論文は早ければ来年出るとみられる。