海外ジャーナルレビュー : 「理学療法」

フリードライヒ運動失調症患者に小児期から運動トレーニング?
Long-term voluntary running prevents the onset of symptomatic Friedreich’s ataxia in mice [ 原文(アブストラクト)を読む⇒ ]

カテゴリー:理学療法
ジャーナル名:Scientific Reports
年月:April 2020
巻:10
開始ページ:6095
【背景】
フリードライヒ運動失調症(FRDA)は、ミトコンドリアフラタキシン(FXN)遺伝子変異により発病する神経変性疾患で、運動失調・心筋症・糖尿病等を伴う。University of VirginiaのYanらは、年齢別FXN遺伝子改変(ノックアウト/ノックイン)マウスを用いて、持久性運動が運動耐容能・心肺機能・代謝機能・FXN遺伝子発現と関連するかを検討した。
【結論】
6ヶ月齢のKIKOマウスには運動不耐性・耐糖能異常・中等度心機能不全がみられ、これら異常はミトコンドリア機能と鉄調節タンパク質1(Irp1)の低下、また酸化ストレスと関連した。2ヶ月齢で開始した4ヶ月のランニングは機能異常を予防し、Irp1発現、ミトコンドリア機能、酸化ストレスを改善した。
【評価】
現在FRDAでは、発症した筋力低下患者へのリハビリが行われているだけである。この論文は、運動不耐性がミトコンドリアの機能性レベルのもので、トレーニングで相当程度予防できる、という仮説を提示したものである。発症はふつう5歳〜15歳と早期で、小児期から生涯にわたりトレーニングを続けるという新しいアプローチである。
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