海外ジャーナルレビュー : 「癌」

乳がん患者での遺伝子検査、NCCN基準は見逃し多い
Evaluation of Germline Genetic Testing Criteria in a Hospital-Based Series of Women With Breast Cancer [ 原文(アブストラクト)を読む⇒ ]

カテゴリー:
ジャーナル名:Journal of Clinical Oncology
年月:May 2020
巻:38
開始ページ:1409
【背景】
乳がん患者のうち、どの集団で生殖細胞系列遺伝子検査を実施すべきかについてはガイドラインも一致していない。Mayo ClinicのYadavらは、2000〜2016年に同施設の乳がんレジストリーに登録された乳がん患者(n=3,907)で9種の乳がん素因遺伝子を評価し、NCCNガイドラインの検査基準のパフォーマンスを評価した。
【結論】
47.9%の患者がNCCNの基準を満たし、これらの患者では乳がん素因遺伝子キャリアの割合が高かった(9.0% vs. 3.5%)。NCCN基準を満たさなかった患者でも0.7%にBRCA変異がみられた。NCCN基準の感度は、9種の素因遺伝子について70%、BRCAについては87%(特異度は53%)であった。NCCN基準に65歳以下の全乳がん女性を含めると、感度はそれぞれ90%、98%に上昇した。
【評価】
NCCNの遺伝性乳がん検査基準では、かなりの数の変異キャリアが見逃されることが指摘されている。この研究では、無条件的な検査の年齢上限を、現在の45歳以下から65歳以下まで引き上げるだけで検査感度が大きく向上することも示された。アメリカ乳腺外科学(ASBrS)などはすべての乳がん患者で検査を推奨しており、検査範囲の拡大が今後の趨勢とみられる。
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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(癌)
The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)
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