海外ジャーナルレビュー : 「癌」

進行前立腺がんのADTに経口GnRHアンタゴニスト、レルゴリクス:HERO試験
Oral Relugolix for Androgen-Deprivation Therapy in Advanced Prostate Cancer [ 原文(アブストラクト)を読む⇒ ]

カテゴリー:
ジャーナル名:The New England Journal of Medicine
年月:June 2020
巻:382
開始ページ:2187
【背景】
LH-RHアゴニスト皮下注射は前立腺がんに対するアンドロゲン遮断療法の標準であるが、投与後にテストステロンの一過的上昇を引き起こし各種の副作用の原因となる。Carolina Urologic Research CenterのShoreらは、進行前立腺がん患者を、48週間の経口GnRHアンタゴニスト、レルゴリクス(1日1回)またはリュープロレリン(3ヵ月おき)に2:1で割り付ける第3相多国籍ランダム化比較試験HEROを実施した(n=930)。
【結論】
レルゴリクス群の96.7%が48週目まで去勢を維持したのに対し、リュープロレリン群では88.8%にとどまり、レルゴリクスの非劣性・優越性が示された。他の二次エンドポイントでもレルゴリクスの優越性が示された。治療終了後90日時点でのフォローアップを行った患者(n=184)では、レルゴリクス群のテストステロン値は平均288.4 ng/dL、リュープロレリン群では平均58.6 ng/dLであった。重大な有害心血管イベント(MACE)率はレルゴリクス群2.9%、リュープロレリン群6.2%であった(ハザード比0.46)。
【評価】
レルゴリクス群ではテストステロン・フレアなしに、リュープロレリン群と比して高い去勢率を達成、治療後にはすみやかに正常テストステロン値に復帰した。MACEが半減したことは、高齢者の多い前立腺がん患者にとって大きな恩恵であり、新たな標準治療となることが期待される。
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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(癌)
The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)
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