海外ジャーナルレビュー : 「癌」

乳がんリスク遺伝子検査、ユニバーサルな検査でも費用効率的
A Cost-effectiveness Analysis of Multigene Testing for All Patients With Breast Cancer [ 原文(アブストラクト)を読む⇒ ]

カテゴリー:
ジャーナル名:JAMA Oncology
年月:October 2019
巻:5
開始ページ:1718
【背景】
現行のガイドラインでは、家族歴などBRCA変異乳がんが疑われる乳がん患者に対してのみ高リスク遺伝子検査を推奨しているが、こうした基準では多くのキャリアが見逃されるとされる。イギリスLondon School of Hygiene & Tropical MedicineのSunらは、米英4つの集団ベース乳がんコホートのデータ(n=11,836)を基に、非選択的なBRCA1/BRCA2/PALB2検査(戦略A)または家族歴・臨床基準に基づくBRCA1/BRCA2検査(戦略B)の生涯コスト・効果を比較するマイクロシミュレーションモデル研究を実施した。
【結論】
全患者でBRCA1/BRCA2/PALB2検査を行う場合の費用は、選択的なBRCA/PALB2検査と比較して、イギリスで10,464ポンド(支払機関ベース)または7,216ポンド(社会ベース)、アメリカでは65,661ドル/QALY(支払機関ベース)または61,618ドル(社会ベース)のコスト増であった。これらは両国の費用対効果の閾値を下回った。また非選択的検査による予防しうる乳がん・卵巣がん死亡は、イギリスで年633名、アメリカでは年2,406名と推定された。
【評価】
検査が高コストであった時代に作られたNCCNガイドラインの基準では、相当数の病原性バリアントが見逃されるとされる。本研究は全ての乳がん患者での多遺伝子検査が経済的にフィジブルであることを示し、ガイドラインの見直しを後押しする。
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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(癌)
The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)
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