海外ジャーナルレビュー : 「癌」

IL-1β阻害剤カナキヌマブに肺がん予防効果?:CANTOS試験の二次解析
Effect of interleukin-1β inhibition with canakinumab on incident lung cancer in patients with atherosclerosis: exploratory results from a randomised, double-blind, placebo-controlled trial [ 原文(アブストラクト)を読む⇒ ]

カテゴリー:
ジャーナル名:The Lancet
年月:October 2017
巻:390
開始ページ:1833
【背景】
CANTOS試験は、心筋梗塞既往を有し、がん既往のないhsCRP高値のアテローム性動脈硬化症患者において、インターロイキン-1β阻害剤カナキヌマブによる抗炎症療法の有効性をプラセボを対照に検証する国際RCTであった(n=10,061)。Brigham and Women's HospitalのRidkerらは、カナキヌマブ投与ががん発症に与える影響を検討した探索的解析の結果を発表している。
【結論】
カナキヌマブはhsCRP濃度およびIL-6の用量依存的低下と関連した。全がん死亡率は、カナキヌマブ群全体でプラセボ群より有意に低く、用量別では300 mg群で有意に低かった(ハザード比0.49)。肺がん発症(n=129)は150 mg群(0.61)・300 mg群(0.33)で、肺がん死亡は300 mg群で有意に減少した(0.23)。致死的感染症・敗血症はカナキヌマブ群で多く、全原因死亡に群間差は見られなかった。
【評価】
もとは希少疾患治療薬である同薬が、一次アウトカムである心血管疾患(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28845751)だけでなく、肺がんリスクをも低下させる可能性があることを明らかにした。思いがけず示されたIL-1β標的療法の可能性を検討するため、追加の試験が計画されているという。
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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(癌)
The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Journal of Clinical Oncology (JCO)、Journal of the National Cancer Institute(JNCI)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、Cancer Research (Cancer Res)
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