海外ジャーナルレビュー : 「救急医療」

女性は心肺蘇生を受けにくいのか:日本8万人の院外心停止データから
Sex-Based Disparities in Receiving Bystander Cardiopulmonary Resuscitation by Location of Cardiac Arrest in Japan [ 原文(アブストラクト)を読む⇒ ]

カテゴリー:救急医療
ジャーナル名:Mayo Clinic Proceedings
年月:April 2019
巻:94
開始ページ:577
【背景】
院外心停止(OHCA)患者における市民救助者による心肺蘇生(バイスタンダーCPR)の実施率には、患者の性別で差が生じることが示唆されている。日本Kyoto Prefectural University of Medicine(京都府立医科大学)のMatsuyamaらは、All-Japan Utstein Registryの内科的原因のある目撃あり成人OHCA例において、患者の性別ごとのバイスタンダーCPR実施率を評価した(n=84,734)。
【結論】
公共の場で発生した心停止例では、女性患者でのバイスタンダーCPR実施率は54.2%、男性患者では57.0%であった。居住空間では女性46.5%、男性44.0%であった。多変量ロジスティック回帰分析では、公共空間でのバイスタンダーCPR実施率に男女差はなく(調整オッズ比0.99)、居住空間では女性の方が高かった(1.08)。一方、18〜64歳の患者に限れば、実施率は女性患者で低く(0.86)、家族以外の目撃下での心停止例でも、女性患者で実施率が低かった(0.73)。
【評価】
バイスタンダーCPR実施率に患者の性別が影響しているかについては未だ一致した見解がないが、日本の全国規模レジストリから、女性患者でのCPR実施率が低くなりうる状況を特定した。こうした差が生じる原因についても探索が始まっている(http://doi.org/10.1016/j.resuscitation.2014.10.016、https://doi.org/10.1161/CIRCULATIONAHA.118.037692)。
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The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)
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