海外ジャーナルレビュー : 「救急医療」

急性呼吸不全の免疫不全患者への高流量鼻カニューラは無益: HIGH試験
Effect of High-Flow Nasal Oxygen vs Standard Oxygen on 28-Day Mortality in Immunocompromised Patients With Acute Respiratory Failure: The HIGH Randomized Clinical Trial [ 原文(アブストラクト)を読む⇒ ]

カテゴリー:救急医療
ジャーナル名:The Journal of the American Medical Association
年月:October 2018
巻:Online first
開始ページ:Online first
【背景】
急性低酸素性呼吸不全(AHRF)に対しても鼻カニューラを用いた高流量酸素療法の利用が広がっている。フランスHopital St-LouisのAzoulayらは、同国32施設のICUでAHRFを有する免疫不全患者(n=778)を、高流量鼻カニューラ(HFNC)酸素療法または通常酸素療法に割り付けるランダム化比較試験HIGHを実施した。
【結論】
28日死亡率は、HFNC群35.6%・通常ケア群36.1%と差はなかった。通常ケア群と比較して、HFNC酸素療法を受けた患者ではPao2:Fio2比が高く(150 vs. 119)、6時間後の呼吸数が少なかったものの(25回/分 vs. 26回/分)、ICU滞在日数、ICU感染、入院日数、快適性・呼吸困難スコアに有意差はなかった。
【評価】
FLORALI試験では一次アウトカムに差はなかったもののHFNC群での死亡率低下が示され(http://doi.org/10.1056/NEJMoa1503326)、HFNCの利用は拡大した。対照的に、免疫不全患者を対象とした本試験ではベネフィットは示されなかった。AHRF患者の中でもHFNCが有効な集団は一部に限られるものと思われる。
関連するメディカルオンライン文献


大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。
(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(救急医療)
The Journal of the American Medical Association(JAMA)、Lancet、Critical Care Medicine (Crit Care Med)、The New England Journal of Medicine (NEJM)
おすすめ書籍:メディカルブックセンター
今日の治療薬 2018

今日の治療薬 2018
出版社:南江堂

4,968 円(税込)

ポケット医薬品集 2018年版

ポケット医薬品集 2018年版
出版社:南山堂

5,076 円(税込)

今日の治療指針 2018年版 デスク判

今日の治療指針 2018年版 デスク判
出版社:医学書院

20,520 円(税込)

小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2017

小児気管支喘息治療・管理ガイドライン 2017
出版社:協和企画

4,536 円(税込)

メディカルオンライン イーブックス
Medical Online English Site