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カテゴリー: | 救急医療 |
ジャーナル名: | Resuscitation |
年月: | December 2017 |
巻: | 121 |
開始ページ: | 9 |
【背景】
Broselowテープは、小児の身長から投薬量・デバイス選択・除細動の電圧などを即時に割り出す色分けされたテープであり、世界中の小児救急現場で使用されている。南アフリカUniversity of the WitwatersrandのWellsらは、Broselowテープによる体重推定の精度、投薬量決定ツールとしての有用性を、系統的レビューとメタ解析によって検証した。
【結論】
Broselowテープは過去30年近くにわたり改良が重ねられたが、体重推定能が改善されたとするエビデンスはなく、実体重との誤差10%以内の推定は50%を超える程度であった。低・中所得国では体重の課題推定が多く見られた。また、テープの不正確な利用を報告する研究も多かった。Broselowテープ単独では、薬物投与量の十分な情報が得られないことも報告されている。
【評価】
Broselowテープは、年齢に基づく公式や医療者による推定よりは正確であるが、(Mercy法やPAWPERテープなど)身長と体型に基づく推定方法や両親による推定には及ばないと考えられる。