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カテゴリー: | 循環器 |
ジャーナル名: | The Journal of the American Medical Association |
年月: | February 2020 |
巻: | 323 |
開始ページ: | 636 |
【背景】
冠動脈疾患(CAD)リスク層別化において、多遺伝子リスクスコアの併用は現在臨床で用いられている予測モデルの単独使用より優れているか。英国 Imperial College LondonのElliottらは、UK Biobank登録者を対象とするケース・コントロール研究(各15,947名)および352,660名を対象とする多遺伝子リスクスコアの検証を行った。主要アウトカムはCADである。
【結論】
単独使用に比し、多遺伝子リスクスコアを併用することで、非常にモデストではあるが統計的に有意にCADを予測できた(ネット再分類改善度:4.0%)。
【評価】
同著者らは米国ARIC・MESAデータを用いた解析もJAMAに併載しているが、そちらの方は差異がより有意でなかった(https://doi.org/10.1001/jama.2019.21782)。筆者らは、「多遺伝子リスクスコアを用いてリスクを層別化したとしても、80%の場合見逃してしまうことになる。重要なのはライフスタイルの改善だ」としている。